1980年代以降、日本では「アトピー性皮膚炎」が急激に増加するようになりました。アトピーを抱えた人々は軽症者も含めると数百万人に上ると言われています。アトピー性皮膚炎とは、アトピーの素因をもつ人に発症する強いかゆみをともなう慢性的な湿疹で、良くなったり、悪くなったりを繰り返します。

ステロイド治療の問題点

ステロイド外用剤がアトピー性皮膚炎の世界標準治療薬となってから、すでに50年以上が経ちました。アトピーのような皮膚の炎症を驚異的に消し去ってしまう「ステロイド」の効き目はまるで手品の様で、そのためステロイドは「魔法の薬」とまで言われたぐらいです。
しかし、ステロイドが目を見張るような効き目をあらわすのは、「免疫機能を直接的に抑制する」という仕掛けがあるからです。ステロイドは病気を治すのではなく、症状を抑えつけ、身体に備わった治癒力が働くチャンスを奪ってしまいます。免疫力そのものを弱めることにもなりかねません。
ステロイドによる対症療法を長期にわたって続けるなら、たとえそれが外用薬であったとしても、皮膚から浸透して、さまざまな副作用が生じることになります。

抗生物質と並んで現代医学が誇りとするステロイドは、ともに「免疫機能を弱める」という大きな問題点を持っています。
したがってこうした薬は、「どうしようもない時に一時的に用いる」ということでなければなりません。

アトピーなどのアレルギーが増加した背景

魚介類と海藻類をよく食べてきた日本人の食事は、昭和30年代までで、そのときはアトピー性の皮膚炎はゼロでした。発症例が少ないために少なくとも医療統計上はゼロで、オメガ6とオメガ3比は3:1より低かったと推計されています。その後、わが国の肉の消費は一直線の増加を示し、それと歩調を合わせてリノール酸を高率に含んだ植物油(オメガ6油)の大消費がはじまり、日本型の食事は変形していきました。

かつて、オメガ6のリノール酸は血中のコレステロールを低下させる作用があるとして、一躍注目を浴びました。植物油のなかでも、ベニバナ油(サフラワー油)やコーン油にリノール酸が多く含まれていることから、これらの油はたいへんなブームになりました。
そして、マーガリンをはじめ、マヨネーズ、サラダドレッシングのような「高リノール酸食品」が、多くの家庭で調理に用いられるようになり、学校給食にもマーガリンが出されるようになりました。

「バターよりマーガリン」といった間違った栄養学が常識とされる時代がずっと続き、この40年間で、日本人のリノール酸摂取量はなんと3倍以上にも増加したそうです。
果たして、私達日本人はリノール酸をたくさん食べ続けることによって本当に健康になったのでしょうか?

答えはノーです。
それどころか、「健康のために」食べていたはずのリノール酸食品の摂取量が増加するにつれて、以前はあまりみられなかった花粉症やアトピーの人が増加してきたのです。

油の栄養バランス障害が炎症を招く

オメガ6系のリノール酸の過剰摂取は、様々な弊害を生み出すことがわかってきました。
リノール酸が増えすぎると、体内のアラキドン酸の量も増えます。
このアラキドン酸からは炎症を促進するエイコサノイドがつくられます。
エイコサノイドとは、限られた部分でホルモンのように様々な体内機能に作用することから「局所ホルモン」とも呼ばれ、トロンボキサン、プロスタグランジン、ロイコトリエンといったいくつかの種類があります。
近年になってアトピー性皮膚炎や乾癬などの炎症を伴う疾患が急激に増えた背景にも、リノール酸過多の食事によってオメガ6体質(高炎症体質)なっていることが考えられます。
さらに、現代の日本人が魚をあまり食べなくなったことも、アレルギー体質に拍車をかけていると思われます。魚に含まれるオメガ3の脂肪酸であるDHAやEPA由来のエイコサノイドには、リノール酸由来のエイコサノイドを抑える働きがあるからです。

必須脂肪酸であるオメガ6とオメガ3は、私たちの体内で合成できないため、食事などを通して外から補う必要がありますが、この2種類の油の摂取バランスが崩れてきたことが問題なのです。
現在、ほとんどの人は、オメガ6とオメガ3の食事バランスが10対1あるいは50対1というとんでもない比率になっています。

動物性タンパク質の摂りすぎが腸に問題を起こす

現代社会では、肉や卵、牛乳などの動物性タンパク質の消費量が飛躍的に増加し、これに伴ってアレルギー症状を訴える人が多くなりました。
正常な腸はバリアー機能が働いており、必要な栄養素は吸収し、有害物質はブロックされています。しかし、動物性タンパク質をとりすぎると十分に消化されないまま腸に到達します。

これが腸内の「悪玉菌」の作用で異常発酵を起こし、有害物質が発生するため、腸壁にダメージを与えてしまうのです。ダメージを受けた腸壁はバリアー機能が破壊され、栄養素が吸収されずに漏れ出し、逆に有害物質がブロックされず血液中に侵入してしまいます。これがリッキーガットシンドローム(LGS)といわれるものです。
腸の免疫システムの乱れもアトピーなどのアレルギー疾患の増加に関係しています。

リンパ球「Th1細胞」に対する「Th2細胞」優位も関係

免疫システムはとても複雑ですが、アレルギーに関係しているのはリンパ球の1種「T細胞」です。
T細胞は、伝達役である「ヘルパーT細胞」と、自ら外的と戦う「キラーT細胞」に分けられます。
アレルギーに深く関係しているのは「ヘルパーT細胞」。これはさらに、細菌やウイルスを担当する「Th1細胞」と、ダニや花粉、カビなどのアレルゲンを担当する「Th2細胞」とに分かれます。
この「Th1」と「Th2」の免疫バランスが崩れると、アレルギーを引き起こすことがわかっています。
「Th1」が弱まり「Th2」が優位になりすぎるとアレルゲンへの反応が異常に促進されてしまうのです。

アトピーの最大の原因は、油と余分なタンパク質
それとリンパ球Th1細胞に対するTh2細胞優位です。

当店の対応

医療機関では、アレルギーを起こすアレルゲンをみつけようとします。
もちろん、明確なアレルゲンがある場合はそれを排除することは必要です。
しかし、まずは炎症を治すことのほうが、効率的ではないでしょうか。

当店では、

・炎症を改善するための「漢方」
・腸管免疫のバランスを正常に戻す「糖鎖栄養素抽出液」
・保湿を中心としたスキンケアの指導
・食養生・・・油の摂り方や動物性タンパク質(牛乳など)の摂りすぎの問題点の説明など

ステロイドに代わる画期的なクリームもございます。

アトピーにお悩みの方は、ただでさえストレスを抱えています。
おひとりで悩まないでお気軽にご相談ください。
適切なアドバイスと対処法をご提案いたします。